他の記事を読んで頂ければお分かりの通り、僕は旅行の際、乗り物とか宿泊とか事前予約が必要なもの以外に関してはあまり下調べを入念にしたりしない。
これはワザととかではなく、あくまで性格の問題。なので今までに失敗や損をした事も多々あるし、なるべくはそうしようと心掛けてはいるつもり。
ひとつ言い訳をすると、スマホがあるからというのが大きな要因だと思う。
若かりし頃は海外旅行に行くとなると「地球の歩き方」や類似した分厚い赤い本（名前忘れた）だけが頼りだったので、交通もホテルも隅々までチェックしてから旅立っていた。でないと怖かった。
しかし今ではスマホでポン！で何でも教えてくれる。
なので最悪現地に行ってからでも大抵のことは調べられてしまう。
実際台湾や香港であれだけたくさんの路線が走っているバスにスイスイ乗れるのはグーグルマップのおかげだし。
今回はそんな行き当たりばったりでいるとこうなるよ、というお話。お得な情報は何ひとつありませんのであしからず・・・。
今回香港滞在中、うち一日を日帰りでマカオに使おうと決めていた。
しかし今回の旅行は移動が多く、移動手段と泊まるところをたくさん予約しなくてはならなかった。
ほとんどは日本にいる間自宅からネット上で手配しておいたのだが、優先順位的にマカオ行きフェリーの予約を後回しにしたまま日本を出てしまった。
結局KKdayで予約したのが予定していた日の4日前。帰りは予約出来る範囲で一番遅い時間を指定したのだが、行きにちょうどいい時間がなく昼頃出発の便になってしまった。
これだと往復の移動2時間を抜くと、行動出来る時間が3時間くらいしかない・・・。
まぁ、今回は個人的に未踏の地であったマカオにもせっかくだからという事で、特に目的があったわけでもないので適当に街をブラブラ出来ればよかった。もうゆるゆるである。（注：あくまで一人旅だから、です！！同行者がいたらちゃんとします）
まずひとつ問題に直面した。
KKdayでマカオ行きフェリーを予約すると、他の案件はだいたい送られてきたバウチャーをスマホ画面に表示させて係員や機械に通せばよかったのだが、この場合はなぜか「プリントアウトしたもの」を窓口に出さなければいけないのだ。
もう家を出てしまっているのでどこかでプリントアウトしなければならなくなった。
ここで頼るのはやはりスマホ。
「香港 プリントアウト」とかで検索すると、やはり同じようなピンチを経験した方がいらっしゃるようで、「ここのお店でやってくれる」や「専用のアプリをダウンロードすればコンビニのコピー機で出来る」といったありがたい情報がわんさか。
「お店」に関しては自分が見たところはどこも遠く、時間とお金と手間かけて行ってみて、それでもしダメだったら・・・という懸念（ただ単にめんどくさいだけ）もあり、アプリ作戦で行くことにした。
ホテルのWi-Fiを拝借してアプリをダウンロード。やり方を覚えていざ、コンビニへ！！
セブンイレブンで出来るのことだったが、セブンなんて道を歩けばイヤでも視界に入ってくる。
早速ホテルを出て一発目の店へ。
・・・次の店。
・・・・また次の店。
・・・・・そしてまた次の店。
・・・・・・どこもコピー機なんて置いてないじゃないか！！！
そうです。賢明な方ならお分かりの通り、香港のセブンイレブン（というかコンビニ）はたくさんあるのは確かだが、どこも店舗面積が小さくコピー機を置くスペースなどない所がほとんど。
広い店でも空いた場所はイートインにするのが主流のよう。
遂にコンビニでコピー機を見つけることは出来なかった。どうしよう・・・。
実は調べた中でもうひとつ方法が紹介されていた。
それは「ホテルのビジネスサービスカウンターに頼む」。
コンビニ探しの前に実際自分が泊まっているホテルでも聞いてみたのだが、そういうサービスはやってないと断られてしまった。
ネット情報でも宿泊客じゃないとダメな場合があるとかで意外にハードル高いのかと思い、なるべく自力でやろうと最後の手段にしていたのだ。
しかし期待していたコンビニ作戦があえなく潰えたので、前述の「お店」を探すよりホテルで頼んでみよう、と自分の宿から一番近いホテルに行ってみた。
とても豪華なフロント。恐る恐るカウンターにいるとても気品あふれる女性に聞いてみると・・・。
あっさりOK。（スマイル付き）
あれ、俺どこかでドラえもんの「苦労みそ」舐めたっけ、という気持ちにならざるを得ないここまでの行程。
当然有料だろうと「How much？」と聞いたらタダだという。
・・・天使って、いるんだな。いや、そりゃ仕事なのは分かっている。しかしこの時の自分には目の前のこの女性がそうとしか見えなかった。何度もサンキュー、サンキューと言ってプリントアウトされた紙を受け取った。
なのでKKdayでマカオフェリー旅行を計画している皆さん！くれぐれも早めの予約と、プリントアウトをちゃんとしておきましょう！ムダに人の手を煩わせてはダメですよ！僕みたいに。
やっとの思いでマカオに行くことが出来る。
九龍のフェリー乗り場のチケットカウンターも分かりやすく、無事引き換え完了。
フェリーの出航がちょっと遅れながらもマカオ到着。
ここでもうひとつの問題が。
街へどう出ようかとスマホを取り出して調べようとしたら、Wi-Fiが圏外・・・。Wi-Fiが圏外って変だな。
つまりレンタルする時、行き先にマカオを加えていなかったため非対応の機器になっていたようだ。
ここは全く考えてなかった。香港と中国が同じだから当然マカオも一緒だろうと勝手に思っていた。
フェリー乗り場のWi-Fiを使おうと思ったが何か登録しなきゃいけないっぽかったので断念。
あまりに何も調べてなかったので主要な見所の名前すら出てこない有様。
さぁ、期せずしてスマホなし体験のはじまり、はじまり。
とりあえず人が何人か歩いて行っているのでついて行くことにした。考えていても時間が過ぎるだけ。
まず目に入ったのはカジノであった。THE・マカオといった感じでいいね。
この辺りはカジノが密集していて大きくて煌びやかな建物が何軒もある。
その他は食堂や、なぜか薬屋がやたらとあった。ここもやはり大陸からのお客の影響なんだろうか。
街の看板や標識などがポルトガル語併記だ。これもマカオっぽい！(感想がおバカ)
しかし、しばらく歩いてみてこの辺りはカジノ以外はどうも落ち着いた住宅街っぽい。いくらなんでもこのまま終わるのはつまらなさ過ぎる。
誰かにどこかオススメの場所でも訊こうかと思ったが、時間もないし大した所には行けそうもない。マカオ、マカオ・・・念仏のように三文字が頭の中をぐるぐるしていたら一個出てきた。
マカオタワー！
早速バス停に向かい、タワー行きのバスを探す。
「澳門旅遊塔 TORRE DE MACAU」これだ！
行って帰っても時間には余裕がありそう。よし、決めた！
念のためバス停にいる人に香港ドル使えるよね？と確認すると大丈夫との返事。
かくしてバスに乗り、マカオタワーへ！
バスは市街地を通り、どの辺が栄えているのかが分かった。どでかい建物もある。
そしてタワーはそこを抜けた、海辺の端にあった。周りなんもない。。
真下から見上げると、バンジージャンプをしている。そうか、これがあったか！
もし十分な時間が取れればこれだけを目当てに来てもいいかもしれないくらいド迫力。
しかし・・・さすがにこれはちょっと怖い。高さとシチュエーションがハンパない。見てるだけでも足がすくんでくる。
タワー周辺をぐるりと回り、海辺の景色が気持ち良さそうだったので来た道を歩いて戻り、先ほど見えた建物のあたりを目指す。
時間がちょっと心配だったけど、そこからバスに乗れば大丈夫だろう。終始こんな感じである。
でも予定をきっちり決めてコース通りに行っていたらこんな所は歩かないだろうし、これはこれで楽しい。
街までたどり着いたところで時間も迫ってきたのでバスでフェリー乗り場へ。なんとか間に合った・・・。
しかしフェリーもまた、ゆるかった。
行きも10分ほど遅れていたが、今度は出航時間の20分後にやっと乗船が始まった。しかもその間特にアナウンスなどもないので、本当にここで待っていていいのか不安になるくらい。
という訳で、初めてのマカオは出だしから終わりまで全部がふわふわしっぱなしだった。旅の上級者には程遠い・・・。
